海軍船、士官室。03/03 2100。
ゴンゴン
「どうぞ。」
ゴンゴン
「…? 入っていいわよ。」
ゴンゴンゴン
「鍵は開いてるわ。入ってきなさい。」
ゴンゴンゴンゴン
「はぁ… 誰なの? 入りなさいって言ってるでしょう? ワタクシの手を煩わせようなんて、憤慨よ、ヒナ憤慨。」
ガチャッ
「こんな時間に、覚悟は出来てるんでしょうねッ!」
「居るならさっさと開けやがれ。」
「…え? スモーカー君? どうしたの、こんな夜更けに。両手がふさがるくらいお酒とおツマミ持って?」
「別にどうもしない。偶には飲める相手と飲みたくなることもある。」
「あら、そう。まあ、いいわよ。お入んなさいな、さぁ♥」
「ああ。」
バタン
海軍船、士官室。03/04 0530。
「スモーカー君? そろそろ起きなさい。」
「ああ、分かってる。」
「って、ドコさわってるの。いい加減に起きなさい。」
「んーっ クぁふ。よく寝た。」
「「よく寝た。」じゃないわよ。全く、いつもながら絶倫なんだから。」
「それにつきあってんのは、ドコの誰だよ?」
「ハイハイ、分かったから、さっさと起きなさい。朝礼までには戻らないとダメなんでしょう?」
「ああ、分かってる。それより水くれ。」
「ふぅーっ、 …ハイお水、それと、シャツ。今日くらいは着ときなさい。」
「ああ? 何でそんなもん?」
「いいから。今日はいつもみたいに直にジャケット羽織るわけにはいかないわよ? その体。たしぎ達には、ちょっと刺激がすぎるわ。」
「…誰の所為だ。」
「さあ? 誰の所為かしらね?」
「…チッ」
ゴソゴソ
「じゃあな。」
「ええ。」
コツコツコツ
ガチャッ
「ああ、そうそう。スモーカー君?」
「何だ?」
「昨日、私の誕生日をお祝いに来てくれたんでしょ?」
「…何の話だか。」
「あら、照れてるの? 今さらねぇ♥」
「はッ、どうとでもとりやがれ。」
「分かってるわ。ありがとう。愛してるわよ♥」
「…フンッ、言ってろ。」
バタンッ
カッカッカッ…
「まったくッ… 意外と本気で、言ってるんだけどね…」